050 知能の謎

知能の謎 認知発達ロボティクスの挑戦 (ブルーバックス)
知能の謎 認知発達ロボティクスの挑戦


 読了。
この100冊読書に加えるべきか、ちと悩みましたが。
知能ロボットを作ることの大変さが色んな角度から語られています。
春休みの課題として読んだ本だけどなかなか面白かったです。




 ようやく折り返し地点である50冊目を読破。
この100冊読書は去年の6月から始めたので、どうやら年間100冊は無理そうです。
まぁでもとりあえず100冊読むまでは時間無制限で続けるかな。

049 村上朝日堂はいほー!/村上春樹

村上朝日堂 はいほー! (新潮文庫)
村上朝日堂はいほー!


 村上春樹の文章が読みたくてたまらなくなったので本棚から引っぱり出して読んだ。

「理由なんかどうでもいいじゃないか、そういうものなのだ、ハイホー」

このエッセイのように日常のことだけでなく、何かテーマに沿った(それでいて面白い)文章を書けるようになりたいものだ、ハイホー。

048 探偵映画/我孫子武丸

探偵映画 (講談社文庫)
探偵映画


 読了。
ずいぶん昔に1度読んだことがあるんだけど、例によって内容憶えてなかった。
同じ本を何度も楽しめる便利なアタマ!
内容は「探偵映画」という映画を巡る小説。
作者本人があとがきで、メタ・ミステリに当たるかもしれないと言ってるように
なかなか変化球の効いた作品である。正統派に飽きた人はどうぞ。

045〜047

045 爆笑問題の死のサイズ 上 扶桑社文庫 は 6-1
爆笑問題の死のサイズ 上  扶桑社文庫 は 6-1


046 爆笑問題の死のサイズ 下 扶桑社文庫 は 6-2
爆笑問題の死のサイズ 下  扶桑社文庫 は 6-2


047 暗いところで待ち合わせ (幻冬舎文庫)
暗いところで待ち合わせ


 上2冊はさんた君からもらいました。
爆笑問題の本は、笑いを取りにいってるものとそうでないものがあります。
この2冊は後者。偉人達の死亡記事の大きさについてあーだこーだ述べたものです。
人のチョイスは太田の好みのような気がします。


 「暗いところで待ち合わせ」は旅行に持っていった本。
旅行には必ず本を持っていくのですが、今まで読むことはほとんどありませんでした。
が、しかし今回は移動中読むことができました。
なんていうか、いかにも乙一らしい作品です。
ちゃんと伏線も張ってるし、きれいな結末だし。
映画版はどうなることやら。

044 すべての雲は銀の・・・(下)/村山由佳

すべての雲は銀の… Silver Lining〈下〉(講談社文庫)
すべての雲は銀の…〈下〉


 1日で1冊読み終えたのは久しぶり。それだけ面白かった。
解説で北上次郎氏も触れてるけど、この作品のような「普通の小説」って珍しい気がする。
ミステリーでもなければホラーでもない。SFでもないし、純文学とも違う。
あえてジャンル分けするなら、「恋愛小説」もしくは「青春小説」とのなるんだろうけど、
ちょっと違う気もする。主人公の成長譚でありつつサイドストーリーもしっかりしている。
というか、主人公を取り巻く人物達の物語の方がメインじゃないのっていうくらい脇役が生き生きしている。
上巻を読み返したときは、ちょっと「う〜ん」と思うところもあったが、
最終的にはやはり好きだ、この作品。


唯一気になるのはタイトルだろうか。
一応タイトルに関する挿話があるにはあるが、本当に最後の最後に触れられるので
ちょっと取って付けた感じがする。
語感というか響きは単純に好きなのだが。「・・・」がいい味出してると思う。

043 すべての雲は銀の・・・(上)/村山由佳

すべての雲は銀の… Silver Lining〈上〉(講談社文庫)
すべての雲は銀の…〈上〉


 久しぶりの100冊読書。ペース落ちてるなぁ。
そんなわけで村山由佳の作品では1,2を争うほど好き。
・・・と思ってたんだけど、読むときのテンションで結構印象が変わる。
登場人物みんながみんなまっすぐな性格なので、ちょっとなんだかなという気もする。
読ませる筆力はさすが。

042 星々の舟/村山由佳

星々の舟 Voyage Through Stars (文春文庫)
星々の舟


 この間読んだ「空中庭園」と同じく、こちらも「家族」をテーマにした物語。
といっても話の雰囲気はずいぶん違うけど。


直木賞受賞作だからってわけでもないけど、
この作品は間違いなく村山由佳の1つの到達点だと思う。
連作短編モノなので、1篇ずつ感想をば。


雪虫
  次兄・暁の物語。
 兄妹愛という、一歩間違うとものすごく「イタい」話になりそうなんだけど、
 そこは作者の筆力の見せ所というか。
 とにかく、せつないお話。
 1話目の主役ということもあってか、次男の暁は全体を通して話の軸にいる。


・子どもの神様
  末妹の美希が主役。
 家の中ではお調子者で通っているが彼女には彼女の抱える闇が・・・というお話。
 ハッピーエンドとはとても言い難いんだけど、美希という強いキャラクターのおかげで、
 爽やかな印象を受ける。


・ひとりしずか
  暁への思いが未だに断ち切れないでいる沙恵のお話。
 「決して叶わぬ恋」という使い古されたテーマだけどもせつない。
 とにかくせつない。


・青葉闇
  長兄・貢の話。
 「すべての雲は銀の・・・」でもそうだけど、作者はどうも年配の男性キャラを使って
 農業の魅力とかそれを通じて人生とは、といったことを語らせたがるきらいがある。
 自身も千葉で農業をやってるためだろうか。
 そのせいか他の物語に比べると若干浮いてる気がする。
 嫌いではないのだけれど。


・雲の澪
  貢の娘・聡美のお話。
 若者特有の悩みという、作者が書き慣れたテーマ。
 これも話し全体から見るとちょっと浮いてる気がする。
 まぁ連作っていうのは、そういうものなのかもしれない。
 せつないお話。


・名の木散る
  最後は一家の主である重之の物語。
 他の話では悪者として描かれがちな重之だが、視点を変えるとまた違ってくる。
 最後にちょろっと暁も出てきて、この物語がきれいに締まる。
 重之の言う、

幸福とは呼べぬ幸せも、あるのかもしれない

 というのがこの小説のテーマ。
 とにかくせつないお話。オススメ。