040 燃えよ剣(下巻)/司馬遼太郎

燃えよ剣(下) (新潮文庫)
燃えよ剣 (下巻)


 読了。とても良かった。
作中で土方は京都を落ち、北へ北へと転戦を重ねるにいたって
「自分の人生はようやく幕を開けた」と言うが、
どんどん死に向かっている彼の姿は、読者からすると切ないものがある。
この作品での土方歳三は、義を重んじるとか士道がどうというよりは
ただただ己に忠実に生きている。武士というより一人の男として自分に恥じない生き方をしたというか。とにかくかっこいい。