036 空飛ぶ馬/北村薫
空飛ぶ馬 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)
クリスマスに読もうという悲しい計画が回避されたので、最近読了。
文句なしに良書である。日記を見返して見たところ、実に1年ぶりに北村薫の著作を読んだのだが、
こんなにも美しい文体だったかと今更ながらびっくりである。
この「空飛ぶ馬」以後、似たような作風のいわゆる「人の死なないミステリ」というのが流行ったが、やはり本家が一番である。
人の死なないミステリといっても、ただほのぼのしているだけでなく
「砂糖合戦」や「赤頭巾」に見られるように、そこには明確な「悪意」がある。
それも本家の魅力であると思う。
シリーズ作品を1つ読むと残りも読みたくなるものである。
てなわけで、また「夜の蝉」や「秋の花」を読み返そうっと。
いい加減「朝霧」も買うかなぁ。
追記:
北村薫のキーワード見たらこんな一文が。
よく分からないところで人は繋がっているもんである。
いや、俺はラーメンズよく知らないけども。