姑獲鳥の夏。

 観てきました。・・・えぇ、1人で観てきましたとも!
まぁ今まで、自分の好きな作品が映像化されて良かった試しがないのですが。
それでも『姑獲鳥の夏』は俺が1番好きな小説なのでどうしてもチェックしておきたかったのです。


 んで、観てて思ったんだけど、、、


ものすごく説明不足。


とりあえず原作知らない人は、まず楽しめないと思う。*1
とにかくはしょり過ぎ。2時間弱の枠に収めようとした結果なのか、1つ1つのシーンが驚くほど短い。
あの長くて緻密なお話を2時間でまとめようってこと自体が無理な話なのかもしれないが。
かといって3時間を越えるような大長編してしまうと絶対ダレるだろうし。


 結局、原作ファンにも原作知らない人にも楽しめない作品になってしまったんじゃないかなーという気がする。
なんだかんだいって期待してたので、結構ショック。


 でも、キャスティングに関しては割りと違和感なかったかと。
最初にキャストを知ったときは、どの配役も絶対イヤだと思ったのですが、
関口巽永瀬正敏)と木場修(宮迫)は意外とハマってました。
関口のダメっぷりが上手く出てたんじゃないかと思う。
京極堂もぎりぎり許容範囲といったところ。
許せなかったのが、榎木津。まぁでも榎木津は誰が演じても納得できなかったでしょうけど。
あと中禅寺敦子が、何度か関口に対して癇癪を起こすシーンや、ちょっと蔑んだ表情をするのは
俺のイメージにはなかったなぁ。そういう解釈もあるのか。
あとあと千鶴子さんは誰がなんと言おうと、もっと美人であるべきです!!
・・・やっぱりキャスティングにも結構不満あり。


 結局1番おもしろいと思ったのは傷痍軍人にまつわる色々かなぁ。
何で原作に登場しない人物を出したり、作中に紙芝居を織り込んだりしたのか不思議だったけど、
最後のシーンを観てびっくり。そして思わずニヤリ。そういう仕掛けだったのね。
んで、スタッフロールを観てまたびっくり。全然気づかなかったですよ!
こういう遊び要素は大好きだけど、もっと本編の方を頑張って欲しかったなーー。


 結論。映像化不可能と言われていた作品は、やっぱり映像化不可能だったようで・・・。

*1:実際俺の近くで観てた人は「意味わからん」って呟いてた。